三蔵法師ってこんな感じか

出先で、京都の有名な寺の若い僧侶と知り合いになっていろいろ話を聞いた。
推定年齢30才くらいの青年。短髪で目元涼しく姿勢良し。
とても静かな口調の京都弁で知的に穏やかに話す。
私が、お坊さんと会話をした経験がほとんどないと言ったら
「どうぞ何でも質問してください」と柔和に微笑む。
ご飯を食べたり茶を飲んだりしながら、あれこれ教えてもらった。
聞いたことをメモ。ただし、間違った聞き方をしているおそれあり。

  • 日本はコンビニの店舗数よりも、お寺の数の方が多い。

 サンスクリット語のもともとの経典は今はもう残っていないものが多い。

  • 梵字は勉強すると簡単に読めて楽しいです。

 文面は中国語のまま読み方だけ日本風にして使ってしまった。
 しっかりした日本語訳にすれば内容がもっと一般に理解されるはず。
 しかしそれは膨大な作業。

  • お経は楽しいものが多い。日本昔話の滑稽話のようなものが多い。

 落語の元になっているお経も多い。
 1人で経典を読んでいて笑ってしまうことはよくある。

  • 世界に存在する本は、チベット語で書かれたものが最も多い。

 世界中に存在する英語で書かれた全ての本よりも、
 チベット語で書かれた本が多い。
 チベットの全ての寺が印刷屋になっていて、お経をたくさん刷っている。

  • 仏教はその成立からして排他的ではない。

 カースト制から見れば、仏教の思想は出自にとらわれないパンク。
 寺のお坊さんも門徒世襲制というのは本来の仏教の理念ではない。

  • 仏陀の子の名前のラーフラの意味は諸説あるが「障害」という意味で、

 それは子を持つことによって執着が生まれ
 悟りへの障害になるというためと考えられている。

  • 築地本願寺の建築は、インドでの仏教の起源をよく勉強されて作られている。