東京飄然

東京飄然

東京飄然

微妙だな、これは。あの「告白」と本の定価はほとんど変わらないし。
表紙の上品なカバーをはずすと、小さい写真が一杯でおしゃれ。装丁良し。
しかし当然だが問題は内容だ。

マチダさんのエッセイって、彼の人柄の難儀さに可愛さがちょっと混ざるって
ところが楽しかったと思うのだけれども、
なんかねえ今回、読み終わっても思い出し笑いするところがないんだ。
これは「日常的な何々をしようと思ったら失敗だった。」という話がシニカルに
繰り返されて、そのパターンは前にもあったが、
どうもこのパターンでの自虐はやはりもう苦しい。

次の力作を町田康さんが書くまでの間のウォッチングとしての一冊。