町田で芳年が流血しながらお待ちしております


町田市国際版画美術館「国芳から芳年へ」が始まった。
4月1日までという、やや短めの会期なので
来れる人は見ると良いと思う。
国芳のほうは、六本木の森アーツギャラリーでやったのと比べちゃうと
とても地味でござる。特に大きな作品とか、猫とかは無い。
でも「唐土二十四孝」が揃っている。
唐土二十四孝」は、じっくり見てその価値観に驚愕して欲しい。
選りすぐりの親孝行者チャンピオン達が描かれている。
「夏の夜に父親が熟睡できるように、その幼い息子は自ら全裸になって
自分の血だけをを蚊に吸わせながら、扇で父を蚊から守っている」
「極貧息子が母親を養うために、自分の子を生き埋めにしようとする」
「歯がない姑に、自分の乳を飲ませる嫁」
もう「逃げて〜!」「児童相談所〜!」とか発言小町が大炎上必至。
あまりの過激すぎる親孝行ぶりにときめく。


芳年のほうは、あの血みどろの極みの「英名二十八衆句」は展示無しだが、
「魁題百撰相」が見れます。流血してます。
そして、血みどろ以外の芳年の繊細で力強い面白さも楽しめる展示に
なっているので来るといいよ。


駅から歩いて来る時の注意。
町田駅から109のところの大通りに出たら、直進してそのまま
原町田5丁目交差点のサンクスのところで
町田街道を横断して坂道を降りきって歩行者限定で左へ。
芹が谷公園に入るので、広場と噴水彫刻を通って来ること。
うっかり町田街道を歩いて「版画美術館入口」の交差点から
伊藤病院のところの坂を徒歩で降りてくると
版画美術館の印象が、作品のことは忘れて
「坂道凄すぎ美術館」としての記憶だけが残ってしまう恐れあり。
駅からバスだと余計ややこしいので
公園コースで是非。