鴨ちゃんと橋田さん

アジアパー伝 (講談社文庫)

アジアパー伝 (講談社文庫)

この本が出た頃は西原理恵子とまだ夫婦だった鴨ちゃん
シリーズ5冊まで続く本の一作め。
鴨ちゃんのまだ素人っぽい文章で、タイやカンボジア
戦地でのカメラマンの仕事のことや、平時の怪しい貧乏無職生活の話。
人の命の安い国。簡単に生まれて、簡単に死ぬ、簡単に幸せになれる国。
子ども達がやたらワラワラ大勢いて、とんでもないことだらけで、
生きている人も死体もなんだか楽しそうな国で、虫っぽく生きている。
鴨ちゃんの文と関係あったり無かったりするサイバラ漫画付き。
魂の片割れ同士のような、良い夫婦だったねえ。
鴨ちゃん、まだまだ人生長いから、時々プチ廃人になっても
元気で暮らして欲しいよ。

この本で、鴨ちゃんが初めて戦場カメラマンの仕事をしたときの
カンボジアで出会ったボス。けっこう高年齢なのにイケイケで
ポルポト派の戦闘を求めて強気で進むハシダさんって、
やっぱりあの、イラクで銃撃されて亡くなった橋田さんだよね。イラクの中心で、バカとさけぶ―戦場カメラマンが書いた その本は読みたいと思っているうちに
訃報を聞いて、未入手のまま。