女子高生制服今昔

美容院で髪を切った。

子どもの頃、私は「美容院」という言葉の響きに
非日常の未知の空間を夢想し怖れていた。
「びょういん」と近い発音。そして、大人の女性だけに使用許可があるような
「美容」という何やら欲望の香りのする言葉。
ドロドロした特殊な泥などを塗りこめるような過激なエステ。
甲高いモーター音の中で、皮を剥いで骨を削り血飛沫が飛ぶ美容外科手術。
等を想像して、そんな怖い場所には近づきたくないと考えていたのに
同年齢の友人の母は毎月のん気に通っていて、しかもそこは髪を切ったり
パーマをかけたりする程度の安全な店だと知ったときは納得できなかったよ。
子ども心に「そんじゃ、床屋で良いじゃん。美容って何よ。」とムッとした。


でここ数年は、やっと行きつけの美容院で馴染みの美容師さんと
それなりにおしゃべりをすることも可能な年頃になりました。
近年の女子中高生の制服のスカートの短さの歴史など語る。
質問担当が主に私で、答えてくれるのが若き女性店長美容師。
その店長が中学生だった当時は、まだ制服のスカート丈は長かった。
高校に進学した頃には、年々加速度的にスカートは短いのが流行。
制服スカートのベルト部分を折り返す方法も、
プリーツを保つために、一段目は内折りで二段目以後は外折り、等の伝承もあった。
極期には、ついにスカート丈は店長自身のも、わずか20センチ程度となった。
もはやスカートとも言えん短さで、体育ジャージ(下)と併用。
ハーフではなくロング丈のジャージを制服と併せてはいて登校。
その体育ジャージの裾に、ふくらはぎ部分までスリットを入れる。
ルーズソックスを中にはいているので、ジャージのズボンのスリットから
ルーズソックスがのぞいている状態。
上は制服ブレザー、下は20㎝スカート、スリット付き体育ジャージ、
チラ見えルーズソックス・・・・。武勇伝武勇伝・・・。
脚がキレイに細く見えると信じられていたそうだ。