大量処分

うちの本棚から本が溢れているのは、決して私だけのせいではない。
しかし、減らせるところから少しでもなんとかしなくてはどうにもならん。
夫も息子(小6)も娘(高1)も、大量の漫画を処分する気はさらさら無い。
私は自分の分だけでも処分することにしたよ。
いつまでも持っていても、もう読み返すことはできない本。
しかも息子も娘もきっと読まない本。
重さで大体20〜25kg程を古本屋に持ち込んだ。


細かい字がみっちりの茶色に変色した、無理目の本たち。
どうも学生・新社会人の頃の私は、まだ自分はこれからもっと賢くなって
今は読了困難な無理目の本もきっと読みこなせるようになると思っていたらしい。
本当は今もまだ少しそういう傾向は残っている。
本棚に置いて背表紙に書かれた題名だけ眺めていたって、
別に賢くなんてならないし、老眼が始まって、紙が変色してますます
読む根性がない。
お菓子やご馳走があれば、今更そんな100回噛まないと飲み込めない
黒パンみたいな本には手が伸びない。
でもあの10代20代の頃は、そんな御菓子をフワフワ食べるような読書よりも
ボソボソと硬いパンをしっかり咀嚼して食べたかったんだろうな。


文庫本でもそれほど古びていない学術系古典は思ったより高めの買取り。
茶色くなったエンゲルスヘーゲルも、
どう考えても絶版になっているだろう古い岩波新書
査定はゼロではなかった。
ブックオフだったらこんなの絶対に0円だろうに。
かつて愛した時期のある蔵書は高原書店へ、
嫌いな本はブックオフに持ち込もうと思う。


20年もずっと自分の本棚にあって、
とうとう自分の力が及ばず読みこなせなかった本て、
実らなかった淡い恋みたいよね。