障害者プロレス

知人に誘われて初めて障害者プロレスを見に行った。
ドッグレッグス」という。
なんかさ、いかにも危険領域っていうか
障害者を見世物にするとは何事だ、とか叱られそうな気がしたり
見てどう反応して良いのかわからなくて自分が具合悪くなったりしてしまうんじゃ
ないかと心配で、今まで行ったことなかったんだけど。
結論から言って、これは見て良かった。
考えていたよりもずっと良かった。
笑った。そしてちょっと感動した。これは良いものを見た。
ただし拒絶する人もいるだろうし、それももっともだと思った。


短いプロレスの試合を10組くらい、次々とやる。
階級がいくつかあって、普通に立ってする試合の他に
膝立ちで戦うのがスーパーヘビー級
それより重い自力で起き上がるのも大変なミラクルヘビー級とかある。
そして最後のメイン試合は意外にも障害者ではなくて
障害者レスラーの健常者である妻と子の、母子対決。
なんで知り合いでもない小学生男児とそのお母さんのプロレスなんか見て
感動するのか、自分でも説明が難しいんだけれど。
この家族のお父さんはすごい。ミラクルヘビー級、つまりかなり重度の身体障害者
アル中で女装趣味。なんかね、楽しそうなのよ。普通じゃないけど仲良し家族。

聴覚障害の筋肉がっちりの爽やかイケメンレスラーに
攻撃されてよれよれに弱りながら頑張るロリコン
堂々とした盲人柔道レスラーにいどむヒキコモリ。
ド派手な悪魔メイクでリングを這うかっこいい妖怪レスラー。
金髪でキザで筋骨隆々で這って動く人気レスラーと対決する健常者。
ロリコンやヒキコモリはそういう障害として扱われているらしい。
子どもとかオバチャンっていうのも障害なのかもしれない。


いやあ、みんななんて魅力的なんだろう。この団体すごいわ。