サマーウォーズは健全な映画だ

夏休み前から息子が見たがっていた「サマーウォーズ」を
一緒に見に行った。
会場は客がたくさん。小中学生、ファミリーが多い。


村上隆キャラクターなインターネットの世界で起きる破壊のための現実世界の混乱」
              VS
「天才的な数学少年だが評価は微妙な大人しい男子高校生と、夏の田園風景、
 田舎の元気な親戚大集合(人気者で元気で花札がやたら強い女子高校生、
 皆にリスペクトされているおばあちゃん、ゲームの達人中学生など)」


なぜ最強凶悪な人工知能花札には弱いのかとか
ワビスケおじさんはそれで良いのかとか
それよりも米軍は何ということをやっているんだとか
どうしてクレジットに村上隆の名は無いのかとか
不可解な所はいろいろあるんだけれども。
そして、しっかりもののカッコイイおばあちゃんが
「人間はひとりでいることと、お腹がすいていることが一番よくない」と
手紙でしっかり書き残しているセリフが
おそらくこの映画の感動場面だが
まるで10代の私に向けられた死刑宣告のような錯覚が軽く来てしまう。
それは決して死刑宣告じゃなくて、
救済のための正しい治療方針だとは理解するんだけれども。
そして、親戚大集合の喧騒から少し離れてパソコンに向かっていたカズマも
そのことを咎められることはなく助け合い立派に活躍するし。


美しい日本の田舎の夏の風景とか
何よりも、親戚達がみんなで頑張るとか
話がとても健全健康的なので、
中学生を連れて夏休みに見る映画としては良いと思う。
息子が満足して見ていたので私はほっとした。


やたら人と一緒にいることを求める人とか何が美味しいとか
やたら食べているような人にはなるまいという
動機不明な決心をしてしまっていた10代のメンタリティの後遺症がある人は
ちょっと平穏に見るのは厳しいかと思う。