娘が謎のロシア語

娘はドストエフスキーおたくが続いていて
最近はNHKロシア語講座のテキストを買ってきて自分で勉強している。
相変わらず自分の部屋は散らかしすぎて居場所に困り
リビングで座椅子にうにゃうにゃともたれかかりながらやっている。
そしてうれしそうに「ロシア語の例文を覚えた」と私に何事か言う。
今あなたが話したロシア語の短文の意味は何かときいたら
娘はにこにことして答える。


「これはイクラですか? いいえ、タマゴです」
「去年から何も食べていません」


そばで聞いていた無愛想に拍車がかかっている高1息子もこれには笑った。

…いったいその言葉はどんな場面で使うんだか。
イクラとタマゴを間違える予定は今後ありえるのか?
でも私も中学校で「これはペンですか? いいえ、本です」とか習ったか。

そして「去年から何も食べていない」は、日本語でいうところの
「お腹と背中がくっつきそう」と同様の、空腹の比喩表現らしい。
本当に去年から絶食でなくてよかったよ。


あと、「ここはモスクワですか? いいえ、ワルシャワです」というのもあった。ちょっとした風景写真とか見て言っている状況なら良いけれど。
 私は飛行機を乗り間違えたすっとぼけた外国人にいきなり「ここは北京ですか?」ときかれて「いいえ!東京です!」とかあわてて答えている場面を想像した。