*[本]野ブタ。

久しぶりに新しい連続ドラマの１回目を見たよ。
「野ブタ。をプロデュース」
この途中で入っている「。」って、そうか。
プロデュースの力技ってことで「モーニング娘。」と掛けているのか。
半年くらい前に原作を読んだのに、気づいたのは今だわ。
若者たちは、タイトルを見た瞬間にそんなことは理解しとるのかもしれん。

ドラマは原作よりもずいぶんテレビらしく盛り上がる設定になっているね。
原作はすぐに読み終わっちゃう分量だから、ドラマにするには話を増やすのか。
イケテナイ転入生は女子になっているし、
いじめの描写はドラマらしく詳しいし、
修二には大金持ちの相棒ができているし、
いかにもテレビらしいカラス天狗女性教頭なんかいるし、
風景とか、石田衣良の4TEENっぽくてカッコイイ。
いきなり原作にない役で、忌野キヨシローが見れて和む。
高校生役の末高トムに驚く。

原作では、転入生を人気者にプロデュースする過程が
読んでいて笑っちゃうくらい面白かったんだけど、
暗いんだ。「俺」である修二君の心が。
ラストまで読むとすっかりブルーな気持ちになってしまって、
途中あんなに笑ったのに、もう一回読む元気は出ない。
ドラマは原作と違って、「修二君よかったねえ」って
明るい気持ちで見終わるラストになるといいなと思う。