ベタでも横山大観

midoridou2005-10-16

地元のとても地味で人気がない博物館が珍しく客が多い。
都心の美術館から借りてきた、中世・近代の日本画の名作を展示しているため。
これはすごかった。
あの地味な場所に、速水御舟鏑木清方とか
名人達の力作がいきなりゴージャスに並んでいる。
しかも入館料はいつもどおり無料のまま。
すばらしい世の中になったんだよパトラッシュ。

中でも圧巻は横山大観の「夜桜」。
でかい屏風に、満開の桜花、闇、緑の松、満月、かがり火。
そう、何も今更そんなベタな名人芸、とか言ってる場合じゃない。
あまりの迫力に、一緒に行った娘(15才)も閉館時間まで見入ってしまったよ。
いかにも肉食っていそう、っていうか油ギッシュ爺っていう感じの
豪華絢爛な技。

速水御舟の「鯉魚」のほうは
静かに美しい神が降りて来て、早く死んじゃったのか。って感じ。
私のただの先入観での思い込みか。