過激でない性教育

私が成人したころ、実家で母親が意を決した面持ちで私に
「赤ちゃんはどうやったらできるか、あなたは知っているの?」と質問してきた。
大丈夫だと答えると、母親は自分がそれを説明して聞かせる義務を免除されたような安堵。
そして「私は結婚するまで、どんなことをしたら赤ちゃんができるかなんて
知らなかったから。」とだけ語る母。
そうだったのか。子どもの頃から秀才だったらしい母。
出身の国立大学の哲学科でも性教育の授業はなかったのかね。
って言うか、あとで考えてみたら
うちの母親は結婚する前に、中学校でも高校でも教師をしていたんだわ。
行き過ぎたジェンダーフリーや過激な性教育は問題教師で許せん、って
言っている人たちは、こういううちの母親みたいな
「赤ちゃんは神様にお祈りするとできると思っていたのに。」とマジで考えてしまう教師は
問題教師とは思わないんだろうか。穢れた情報に毒されていない清純な娘さんが教育者に
なっているなんて素晴らしいって思うのか。