やっとバタイユ読む

聖なる神―三部作 (ジョルジュ・バタイユ著作集)

聖なる神―三部作 (ジョルジュ・バタイユ著作集)

気合を込めて読み始めたは良いが、思いのほか難航した。
ドキドキしながら、すんなり進むページもあれば、
これどういう意味?と考えてしまって5行進んで4行戻って10分眠るのを
連発してしまったり。
「聖なる神」は三部作だが、その大半のページは小説「わが母」。
読みやすい文ではないと私は思う。
しかし「萌え」なんていう言葉とは最も遠い
高純度の重量級エロス。


「自分をご覧よ!僕をごらん。ねえ、僕は森の祭典の子なんだよ」
「淫蕩の子ってこと?」母はたずねた。
「その通りさ、淫蕩の子だよ!」


バタイユのギラギラとした激烈致死性エロスの炎に触れたいが、
込み入った文体は今更どうも・・・という人は、
眼球譚(初稿) (河出文庫)を読んで、映画「バタイユ ママン」を観るのが
入りやすいルートかも。(と、映画観て3冊だけ読んだだけの私が言う)