コードはコスタリカ♪

平沢進氏がアルバム白虎野の中で
「コードはコスタ〜リカ♪ラ〜ラ〜ラ〜ラ」と裏声で歌ってしまったほどに、
コスタリカというのは気になる国だ。
日本の憲法9条とは内容が若干違うとはいえ、憲法で常設の軍隊をもたないと決まった、
「軍隊をすてた国」。そんなのは世界で日本とコスタリカだけだし。
日本の9条だって自衛隊日米安保イラクがと、
なんとかきわどいところで踏ん張って続いているというのに、
コスタリカなんて中米で両隣がニカラグアパナマだよ。
ニカラグアなんて、かつてクラッシュが3枚組みのLPサンディニスタ!を出して
しまったほどに熱く語りたくなる状況があって、
そんな場所でもうすでに50年以上も軍隊を持たずにいる小国コスタリカ
ライオンさん達の群れと一緒にずっと暮らしている最強のウサギさんなの?


しかし、私がそんなコスタリカの存在に気づいたのは
数年前に「通販生活」で、軍隊を持たず、国家予算の4分の1が教育費の国
とか大変興味深く紹介しつつコスタリカのコーヒー豆を売っていたときだ。
その程度の知識だよ私は。
そしてその国についてはその後サッカーチームを見かけるのみで、
今年になって平沢師匠がインタラでプチ解説までつけて歌うに及び、
でもそんな地上の楽園伝説みたいな国ってホントにあるんですかね、
と薄っすらと考えていたところで先月、ドキュメンタリー映画「軍隊をすてた国」
を観たわけで、軍隊はなくても人々が普通に頑張って暮らしているという以上は
詳しいことがわからず。
そしてやっと読んだのがこの本。

コスタリカを知るための55章 エリア・スタディーズ

コスタリカを知るための55章 エリア・スタディーズ

この本はコスタリカをやたら美化しすぎないのが良い。
国家予算に占める教育費の割合は多くても、中学校中退の子が多いし、
神秘の大自然の宝庫の国立公園でのエコツーリズムが活発なのに、
都市部の環境汚染が対照的に酷い。他にもいろいろ問題はある。
しかし面白いんだ。小国が知恵を絞って真面目に頑張っている。
軍隊を持たないことと、国際的な支持を得るための工夫がセットになっている。
面白い魅力的な国だ。自然もすごい。大量の海亀が産卵する海岸では、広い砂浜に
亀が密集し産卵しすぎて砂に卵が入りきれないとか、熱帯雨林あり高地あり。