卒業式LOVE

今日は息子が小学校卒業。
学年児童数は50余名で、一人一人が卒業証書をもらうときに
将来の夢などを1分弱でスピーチする伝統。
息子は「将来は駅の端のほうにあって、楽しみがある小さい古本屋さんになりたい。」
と壇上で語った。そんな具体的な構想までは、お母さん知らなかったわ。
でもそれちょっと定年退職後の夢っぽくないか。大変良いけど。
卒業式ってさあ、式が終わって会場から出て行く子達の後ろ姿が
軽々とふざけ合ったりスキップしていたりするのを見たときが一番ジンと来る。


そしてその後、皆がそれぞれ校庭で写真を撮り合っていたとき
同学年の女子とは特に何の会話もないままの息子の名を
遠くから声を合わせて女児達が叫んでいるのが聞こえた。
「息子く〜ん!息子く〜ん!こっち見て〜!」
離れたところから何度も何度も呼んでいる。
なんか呼ばれているよと息子に私が声をかけたら
「今、写真撮っているから」と意図的に無反応をきめている。何この展開?


これはもしかしてバレンタインチョコをくれたあの小3女児とその友達?
やっぱりそうだった。
じらせてから向かった息子に私もついていったら、
「卒業プレゼントがあるの!」と小さい包みを息子にさしだしてくれた女児。
それがチョコの相手のAちゃんだった。私は初めて会った。
満面の笑顔だよ。顔面全体に余すところなくずっとビッグスマイルの少女。
Aちゃんを応援しようという感じでその友達4名も、
ニコニコと大変うれしそうにそばにいる。
息子が「あー」とか「うー」とか言いながらほぼ下を向いたままの笑顔で
受け取ったそのプレゼントは
Aちゃんと息子の名前と「忘れないでね。」という言葉とハートマークが
マジックペンで書かれ塗られたB5版くらいのベニヤ板だった。

どうしてどうして、こんな明るくて活発で元気な子が
クラスの女子達にキモイと言われる3つ年上でもっさりした息子を
こんなに直球で慕ってくれたんだろう。分らないけど、うれしいねえ。
その板は家宝として壁に飾っておくかい。(息子それを聞きただちにどこかへ収納)

我が家でこの件についてのリアクションが最も大きいのは夫だ。
「俺は卒業式でそんなに良い思いをしたことなんて一度もないぞ。
 息子ばかり幸せでくやしい。」
「でもこんな奇跡の価値がまだ息子には理解できていない。」
いろいろ言い続けたいらしい。