家プロジェクト

直島のベネッセホテルとは少し離れたところで
家プロジェクトというのがある。
地区のあちこち6件の「作品の家」を見て歩く。
(あと1件は完全限定予約制)
この地域は家プロジェクトの一環で全体に焼き杉板の黒塀が多くてかっこいい。
築200年とかのしっかりした作りの家も何件もある。
若い人がやっている古〜い民家のとても感じの良いカフェも数件。
「家ごと作品」になっているのは、そういう歴史ある古い家だったり、
新しく作り直した家だったりするが、いずれもそれぞれ全く違う面白さ。

なんかこの辺の猫達を見て
猫ってこんなに町中でのんびり行動する生き物だった事に驚く。
道の真ん中でもどこでも自由にごろごろ。
あちこちの軒先にはツバメの巣で雛がピイピイがんばっていた。
そうか、自分もこんなに町中をのんびり歩いて満足する生き物だったんだ。



この写真は大竹新朗作「はいしゃ」
中の展示は、うひょーっと驚いて笑った。



とても旧い屋敷の中に暗い水を張り、その水の中でたくさんのデジタル電光が
さまざまな速さで点滅する「角谷」の
静かさと暗さと華やかさと水と湿気の柔らかさ。これは美しい。


「南寺」はこれはまた、もし写真でみたとしても何のことやらわからない
体験型のジェームズ・タレル作品。
人数を区切られて手探りで真っ暗な家の中を歩き進む。手探りで腰掛けて
自分が目を開けているのか閉じているのかもわからないほどの暗闇で
じっと待つ事数分。先に友人が「見えてきた」と言うがそこからまた更に
数分たって、やっと私も暗闇に目が慣れて、見えた、見えた、わーい。
ああうっすら淡い光が見えたよ。光が見えるってすごいよ。不思議な静かな光。
という感じでびっくり楽しみました。

「石橋」は千住博の大きな滝の画を、一番理想的に鑑賞できる家。
これもまた旧い日本家屋に少人数ずつ入ると、
部屋3方の壁が見事な千住の滝。じっくり座って向き合える。
ガイドさんが土間を暗くしてそこから見てもすごいと教えてくれた。
本当だ。千住博の滝はきれいだけどモヤモヤしててなんかどうもなとか
思っている人もこの家でみたら驚くよ。




旧家をゆったりカフェにした「まるや」のカレー。かわいい。
その近くの「あいすなお」の玄米ランチもとても美味しい。