100生きて死ね


自分が見慣れた海が東京湾のせいか
直島の海辺は砂がとてもきれいと思う。


直島は地中美術館のほかにもうひとつ美術館がある。
ベネッセミュージアム。ここも安藤忠雄作コンクリート打ちっぱなしで、
またその展示室と作品との相乗効果で静かに震えるほどの感動を呼ぶのが
「100生きて死ね」ブルース・ナウマン
館内撮影禁止につきここで画像をお見せできませんが、
吹き抜けの部屋に大きな電光パネルが置かれている。
鮮やかな色のネオンサインで次々に光って消えるコトバ。
「○○AND LIVE」「○○AND DIE」
その○○の中にはLIVEにもDIEにも共通の50の単語。
作品の正面の一人用の椅子に座って鑑賞できる。
次々と鮮やかに光ってすぐ消える言葉はこんな感じ
「SPEAK AND DIE」「SLEEP AND LIVE 」「FUCK AND DIE」「KILL AND LIVE」
「CRY AND DIE」「CRY AND LIVE」「LAUGF AND DIE 」「SICK AND LIVE」
喚けそして死ね、座れそして生きろ、感じろそして死ね、老いろそして生きろ・・・
やがて1語ずつの点滅は、一斉に点灯。そしてまた繰り返す。

これはね、これはね、展示室ごと国宝にするといいよ。



あとね、ここでは柳幸典の「ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム」という
作品が大変で面白い。
壁に万国旗が飾られているように見えるのよ。
で、近づいてよく見るとその国旗は砂絵でできている。
あの観光地の安っつちいみやげ物としてガラス瓶の中にヤシの木ビーチなんかを
彩色した砂でうまいこと描いちゃうあれよ。
で、その壁いっぱいに並んだ砂絵の万国旗はすべて
互いに細いチューブで繋がっている。
その合間合間に置かれたディスプレイには蟻がその砂絵内で働いている映像。
気付くと万国旗はどれも蟻の巣が掘られて侵食されている。
スタッフにきいたところ、これは本当に直島で蟻をその作品内で飼って
巣を掘らせて完成させたという。