「こころ」無理だった

リベンジできなかった。
私は本を読む量は子どもの頃から決して少ない方ではなかったはず。
だが夏目漱石がほとんど理解できないまま今に至っている。
中学生の頃には、「吾輩は猫である」も「坊ちゃん」も字面を読んではいても
面白いとかそういうのがほとんどわからなかった。残念だ。
そして高校生になったら「こころ」。最早登場人物の誰にどう共感できるのか
全く糸口もつかめない状態。
しかし本屋では近所の高校の課題図書として「こころ」がこの夏も平台にある。
人生で一番感動した本は「こころ」です。って語る文学者とか多いし。
日本人として文豪夏目漱石の良さが理解できないのって損している感じがする。

しかし、私もすっかり大人になった今なら
「こころ」を読んで「この素晴らしさが今までわからなかったとは」とか
言ってみるとこもできるんじゃないか。ほら、近年は私も村上春樹小説が
心地よく読めるようになったし。

で、このたび頑張って読了いたしましたところ
「人間年取ったからといっても、分からないもんは分からないね」ということが
わかりました。なんでこんな難しいものを高校の教材にしているんだろう。
うちの娘の去年の夏休みの課題もこれの感想文で、娘はどうも読まずに書いて
どうにか提出したらしい。
小説を「難解」っていうのにどうも納得ができないことがあるんだけれども、
これは「難解」って言っても許されるんじゃないか。
こころ (集英社文庫)何故この表紙絵、でもこれで良いのか。