「実生活で役に立つ」か?

画狂人ホルスト・ヤンセン―北斎へのまなざし (コロナ・ブックス)

画狂人ホルスト・ヤンセン―北斎へのまなざし (コロナ・ブックス)

最近、夏期でも毎日大きい荷物と絵の具だらけの手で通学を続けている娘(高3)の
ちょっとした悩みとしては、電車内でこの本を見る場合は
どのへんまでが社会的な許容範囲なのかということ。
そうだねこの本のうち何枚かの絵は、もしオヂサンが女子高校生の目の前で広げたら
セクハラ問題になりそうだ。女子高校生が電車内で自分で見る場合、とりあえずこの
蛸とのからみとかの春画はアウトで、あとはヤンセンのあんまりモロにエロイのも、
アブナイ人のお近づきを誘発の怖れありだろう、とか。

頭のいい女、悪い女の話し方 (PHP文庫)

頭のいい女、悪い女の話し方 (PHP文庫)

そんな娘が今日の電車内で気付いたら、隣にいたOL風の女性はこんな本を読んでいた。
娘いわく「タイトルだけで、が〜んときた。自分が毎日こんなに絵を描いて、
しかもその油絵は今後いくら最大限頑張って描いても1円にもならない可能性が
大きくて、その間に世の中の女子は実際に役に立つことを学んでいるんだ。
この『あたまがいい』って絶対にデッサンの構図が手早くしっかりとれるとかじゃ
なくて、頭をよくするために数式を覚えるとかでもなくて、きっともっとすぐに
人にそう思われる方法を身につけるってことなんだよ〜」
娘よ、なかなか良く気付いたではないか。
人からバカと思われないようにとか気にするより、やりたいことやったほうが良い。
しかしそれだと「女子力」は確かに低いままだ。