東大に行こう

午後から駒場方面にて所用。
じゃあ、家を早めに出て東大の駒場キャンパスに寄ればいいじゃない。
なんてナイスな思いつき。
駒場の東大は広い学食の他にフレンチレストランがある。
そっちは初めて行ったんだけれども、ランチが800円。
3種類の中から「スズキのポワレ」にした。
なんかちょっと贅沢してるっぽくて楽しい。
どっしりした建物で窓の外はテラスと芝生と樹木。客の大半は学外者だな。


生協の書籍部もふつうに学外者も買える。
美術系の雑誌もあるし、文庫とか新書とかたくさんあって、
もちろん細木かず子の看板とか江原本とか血液型本とかそういう
存在していること自体が気が滅入る種類のものが目に入らないのが快適。
立ち読みもしやすくて大変良い本屋さんだ。漫画は申し訳程度しか置いてないが。


そして入場無料の博物館がある。
東大駒場博物館。
今は「進化学の世界」っていう展示をしていて
そこでちょうどシーラカンスの標本が見れたんだよ。
ホルマリン漬けのと、樹脂加工の剥製っぽいのと2体ある。でかい。
タンザニアで捕獲されたそれは胎内に30個以上の卵や稚魚がいて
それも標本展示されている。
薄暗くて地味で静かでいいなあ。
展示パネルでは太古の地球生物の大絶滅が3回あったことの解説とか。
そうか。絶滅は何度もあったのか。
じゃあまた大絶滅もあってもしょうがない定めか。とか勝手な解釈をする。


しかし東大の世界最先端の進化の研究の紹介っていうのが、
クジャクの羽の進化とか、あと神社の鳥居と正月に食べる雑煮の進化とか。
最優秀な頭脳の人たちはそういう研究をしていたのか。不思議な世界だ。


駒場キャンパスにあるときいて気になっていたデュシャンの「大ガラス」も
ここで見ることができた。
しかもシーラカンスの標本やカモシカの剥製やサルの骨格などの間に
ひょっこり存在している。


おお、これが「解剖台の上のミシンと傘の出会い」の精神にのっとった
「4億年の古代魚と現代美術の出会い」シュールレアリスムってやつか。