マリモを作る人

帰宅したら、娘がテレビを見ていた。
マリモ作りの達人という女性が紹介されていた。
今まで私はマリモを飼う人の気持ちは全くわからなかったけど。
だって、夏場に飲み物を残したのを数日放置して気付いたら
その中にマリモとよく似た何かが発生してたりするじゃん。
生命の神秘・生き物の不思議inマイ水筒って状態。


北海道のみやげ物やで販売されている瓶詰めのマリモを
この女性が作っているという。
マリモの原料になる糸の束のような藻を水槽で育てるための
スゴイ培養液を開発した人がいて、
そこで養殖された藻がタライに入れられて、この婦人の自宅に運ばれる。
そしてこの普通の家のきちんと片付いた広めのリビングで
やさしいお母さん然としたこの婦人の両手でクルクルと丸められてマリモができる。
リビングの床に座ってタライの中のずるずるした緑色の物体に手を入れて
せっせと手際よく仕事をひとりで静かにこなしている上品なエプロン婦人。
この人が丸めたマリモだったら、大切に育てなきゃならんような気がした。


娘はテレビを見ながら、担任の先生が学校で机の上でビン入りのマリモを
飼っていることを教えてくれた。
ううう、先生、いつもややこしい生徒達のことを大切にしてくれていて
それなのにうちの娘は遅刻ばかりしていて指導で先生を悩ませて、
せめて先生のマリモは順調にすくすく育ちますように。