わかりやすいヒラサワススム
- 作者: 平沢進
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/10/30
- メディア: 大型本
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いわゆる「わかりやすい」というタイプではない。
各自の思うことは大体いつも入り組んでいて
単純に言い表せない想いが強いからこそそれは歌になり
その膨大なわからなさの中から、自分に対して強く光るコトバが
心を動かす楽曲と声に乗って届くのを受信するのが
平沢さんとリスナーの関係ではないかと思っている。
しかしながら今回発行となったこの本は
写真も文もすべて平沢進であるにもかかわらず
とてもわかりやすい。
ちょっと前のヒラサワさんのジャスラック問題への提言は
非常に整然とわかりやすく論点が説明されていた。
ヒラサワは実はフツーにちゃんと誰にでもわかる説明ができる人である。
そうではないときだってもちろんあるが。
タイのSP-2(性転換美女)の優しさ美しさ愛らしさを伝えようとする
その平沢さんの熱い気持ちがこのわかりやすさを生んだね。
もう、たくさんの写真はすべて、愛するSP-2をキレイなポートレートに
収めようというそれだけの明解さのみで撮影されている。
でもやっぱりヒラサワさんが愛する去勢美女に「おまえ」と語りかける
文体には違和感。そこは「キミ」じゃないのか。
なぜ平沢さんは男性でもなく女性でもなくタイのSP-2ばかりが
そんなに好きなのか。その分析はまだ途中なようだが、とてつもなく
好きで、彼女たちにもとても大切にされて幸せというのはよくわかった。
あと、こちらの平沢進インタビューで
ヒラサワさんは椿姫彩菜さんにもどうやら好意を持っている
ということがわかった。主旨はそういう話ではないけど。