そんなにラクガキが憎いか

日記

奈良美智がニューヨークの地下鉄の駅にラクガキして
警察に捕まっちゃったっていうニュースね。
詩的で微笑ましい話だな〜、と楽しくきいたんだけどね、
世間の反応ってなんかやっぱり多くはフツウに迷惑者扱いなのね。
なんで？
奈良さんのあの少女の顔があまり好きじゃないとか、知らないとか
あったにしてもだよ。なんていうことのない殺伐とした地下鉄の駅の壁に、
ある朝ふいに、サラっと小さく描かれた不機嫌で魅力的な少女の顔を見つけたら、
気分はちょっと楽しくなると思わないのか。
何も描かれない、草も生えないコンクリートのはげた壁に
画家が軽くラクガキすることが、そんなにマジで腹が立つのか。

「ラクガキは迷惑」ってさ、作品次第じゃない。
例えば、せんべい屋の地味な壁に、通りすがりの鳥山明が
のりまきセンベイとアラレちゃんのラクガキを無断でちょこっと描いたとして、
それを喜ばない状況って考えられないし。(例え方が古いよ自分)

町を歩いていたら知らんおっさんに、一緒にプリクラ撮ろうとか言われたら
超迷惑だけれど、それがミッチーだったら当然全身全霊全力で快諾する的な。

奈良美智が通りすがりにうちの壁にラクガキしてくれたら
とりあえず大喜びして家宝にするのになあとか、
会田誠だったら家宝というより秘宝だよとか
なんか夢の膨らむ話題ではないのかね。