汚水ます問題を解決し家族の危機を救う<後半>

検索したところ、「汚水ます」とは各家庭からの排水を公共の排水管に流す前に
必ずそこを通るように設置されなくてはいけないものだそうだ。
その設置が義務付けられているものは「公共汚水ます」という。
それ以外にも各家庭の敷地内には何本もの排水管のそれぞれに汚水ますがある。
排水管のパイプとパイプをつなぐ地中のコンクリートで囲われた小さい空間。
そこにしばしば問題が起きるという。
代表的なトラブルとしては、コンクリートの隙間から植物の根が入り込んで
排水管を塞いでしまうこと。
これは確かめざるを得ない。
すっかり嫌われ者になってしまった夫が、立場挽回のチャンスとばかりに
自分が汚水ますを見つけて中を確認すると意気込む。


住宅の敷地内の雑草やら土をかきわけるように探し
3箇所の汚水ますのフタを発見した夫。
私と一緒にその重いコンクリートのフタをあけたところ
その3個目に異常発見。
コンクリートの地中の隙間から何やら細い植物の根が
もしゃもしゃと繁殖して大きないくつもの塊を作って
それが排水パイプの切れ目を8割がた塞いでいた。


夫、手作業でその謎の根っこのかたまりを除去。
なんか随分と真摯な態度ですわね。
とりあえずその作業のときから、ここしばらくでは一番良い状態にまで
スムースに流れるようになった。
役にたつじゃないか。
夫「やった。やった」とはしゃぐ。
子ども達にも「お父さんが解決してくれたよ」と私から言い
家族関係は無事修復のはこびとなった。
その後、夫は私にやたらコーヒーを煎れてくれたりする。
「ありがとう。
 詰まりも直してくれて、美味しいコーヒーもいれてくれて。
 一度出来た気持ちの溝は簡単に消えて無くなることはないけどね。」と
心の狭さをそれでも私は発揮すると
なんか笑顔を作って、これからカレーライス作ってくれるって。