I君と電子レンジ

I君母からきいた、I君の小学生の頃の逸話。
I君に一人で自宅で昼食をとるように言い残して
お母さんは外出したという。
I君のお母さんは手作りのお好み焼きを焼いて
ラップで包んで冷凍しておいたので
それを自分で電子レンジで加熱するように言い置いたという。
そして昼に母の外出先にI君から電話。
「お母さん、お好み焼きって生きてる?生きてない?」
・・・さすがにI君のお母さんは
またあの子、何か考え始めたんだわとゆっくり話を聞いたという。
「あのね、電子レンジに『生き物解凍』って書いてある。
お好み焼きは生き物なの?」
お母さんは「それは送り仮名が違うから、イキモノじゃなくて
ナマモノって読むのよ」と助言した。


I君はテレビの科学実験番組で、液体窒素で瞬間凍結された生きた金魚が
水に放たれて再び泳ぐところを記憶していて
自宅の電子レンジの「イキモノ解凍」とはそのような
凄い何かができる恐るべき機能ではないかと考えて
お好み焼きがイキモノだった場合は自分の不注意から大変なことになるかも
と、心配したらしい。
I君の考えでは人類の英知はかなりすばらしい。
今では電子レンジもつかえるように育ってよかったね。