河口龍雄展

竹橋の国立近代美術館での「河口龍夫展 言葉・時間・生命」
娘が絶賛していたので、会期終了まぎわの金曜日の夜に見てきた。
本当に良い展覧会だった。
あわただしかったけれど、これは行けて良かった。


さまざまな年代の化石のフロッタージュ。
鉄の道具の化石。
黒板の地球儀。
鉛で覆われたたくさんの種。
闇を入れた箱。
未来に残して届けるための、金属パイプに閉じ込められた
水と土と空気。
カビの胞子のようにベッドから伸びる茎とその先の種。
棺のような箱の中の立ち枯れたヒマワリとそこにある種子。


遠い過去から受け取ろうとするもの。
遠い未来に届けようとするもの。
大切な大切な
でも一体どこに何を伝えるのか。
愛情はいつだって遠くまで伝えるべきで
それは必ず滑稽で悲しくて美しい。

心がしんとするような展示だった。