映画館の作り方

本の題名だけで「うおっ!読みましょうこれは」って思うね。

映画館(ミニシアター)のつくり方

映画館(ミニシアター)のつくり方

この本は首都圏以外の地方のミニシアターの15館についての
紹介とスタッフへのインタビューなど。
人口が多い東京でのミニシアターだって経営するとなると
すごく大変なんじゃないかと、普段それほど利用していない私でも思う。
まして人口が少ない地方都市でのミニシアターってどうなのか。
それぞれの映画館の設立から運営のことまでが語られていて興味深い。
多くの市民が協力するNPOだったり、個人の強い思いから続いていた自主上映
発展型だったり、会社だったり、経営の方式もいろいろ。
しかしどこも、のんびりしていては無理だね。
大変な努力とか、多くの人の応援とかでそれぞれが成り立っている。
インタビューされたそれぞれのシアターの上映作品リストはもちろん、
年間来場者数、従業員数、年間売り上げとかまで載っている。
名古屋のミニシアターのひとつは、スクリーンが1つで客席がわずか40人分。
それなのに年間入場者数は4万2千人とのこと。
1年は365日しかなくて、平日も休日も毎日客席満席が2回半あったとしても
365日×100人で3万6千500人でしょ。どういうことなのか。
上映作品数が多いのよ。
1つだけのスクリーンに毎月7本とか10本とかかけている。
経費と仕事量とエネルギーとでなんか凄い勢いで疾走している感じ。
これはとてもじゃないが、ぼんやりした人にできる仕事ではないね。
でもやっぱり、小さな映画館を自分の町に作るって素敵だ。