世田谷ボロ市と息子

先日、世田谷のボロ市に行った。
夫は昔から何度も行っていたけれど、私と息子は初めて。
両親と一緒に休日に電車で遊びに行くなんて
16歳になった息子にはずいぶん久しぶりだ。普段は誘っても気乗りしないのに。
娘から「そこにはいかにもキミが欲しがりそうなものがいろいろあるよ」ときき、
行く気になったらしい。
私は行ったことないけれどそれでも
息子と「ボロ市」という組み合わせは、なんだかハラハラする。
「欲しくなってもあまり場所をとるものとかは買わないように」などと
出発前から説教してみたら、息子の顔がいつになく期待に満ちている。



路面電車を降りたら、会場は随分混雑していたけれど
各自いろいろ興味のあるものを見物しながら店々を巡る。
美味しい甘酒を3人で飲んでまた
息子はあちこちの古物の出店でしゃがみ込む。


息子がいくつか買った中で、
大きさとは不釣合いにずっしりと重い、新聞紙に包まれた薄いものがあった。
随分それ重いみたいだけれど、と聞くと満足そうに笑っている。


帰宅してから包みを解いて見せてくれた。


なんだかわからない錆びた歯車と、錆びたスパナ。
大きくて立派な歯車だ。
息子、期待を裏切らないヤツ。
「それを買ってどうするんだ」とお母さんは怒らなくてはいけない気がする。
「俺博物館の建設予定でもあるのかい」とか。


「すごいカッコイイヨ。これは凄いよ」と息子はご満悦なり。
確かにこんな立派な歯車はあれだな。
かつての社会主義国の国旗になっていても良いくらいの存在感だ。


農産物も加えて、労働者階級と農民の団結の象徴とする。


あら、いけない。
バックが赤い旗になっていなくては、お話になりませんことよ。