30年ぶりの同窓会

高校のときのクラスの同窓会があった。
20代の前半のころに1回くらいやったと思うが。
卒業して30年たったら、当時の先生の年齢よりも
自分たちは年上になっていた。
先生は当時よりもなんだか堂々とした感じで元気だった。
いろいろな研究会に行ったり本を書いたりしている。
えらいなあ。


高校の時は時々話すくらいだったRちゃんは
当時は、真面目でおとなしくてニコニコと行儀が良いという
皇太子の妹のサーヤ似の少女だったが、30年経ってもだいたい同じだった。
Rちゃんはずっと独身で某有名企業で秘書の仕事をずーっと続けている。
ここ10年以上、毎日朝は5時台に自宅を出て、帰宅は夜10時とか11時の
生活をずっと続けているというそんな過酷な話を、
地味な化粧とメガネと変わらない行儀のよい微笑みで穏やかに話す。
「自宅で夕飯食べながらとか、浴槽とかで寝落ちするでしょ」ときくと
「あ〜、そうなのよ。そんなの私だけかと思ってた」とか笑う。


かなり濃厚な金銭臭が身についている金融営業マンあり、刑事さんあり、
魚屋のおかみさんあり、教員生活25年あり、会社経営あり
教師を辞してNPO立ち上げあり、受験ママあり。


しかしどんな意外な状況を聞いてもなんとなく18才の頃のその人の
イメージとたいして無理なくつながるのが不思議だ。

私は「当時と一番変わっていない」とか言われて
「いや、最近このところ弱っているだけで本当はもうちょっと
 ちゃんとしっかりした感じになってたんだよう」と反論したが
「いや。そういう言い方とか自体が当時からそんなだったよ」と言われ
なんか、自分で思っていたほど社会人として馴染んでいないのは
もともとずっと続いているのをちょっと忘れていただけだったということを
知ってしまった。

そうであってもなんかとりあえず気をしっかり持つようにして生きようと
2次会のカラオケでキャンディーズや聖子ちゃんが続いたところに
勝手にひとりで神聖かまってちゃんを入れて歌う。
みんな「全然知らないなー」と生暖かくスルーしてくれた。よし。