母親と2人で旅行は初めてだ

「仕事やめたら旅行に行こうか」と母親に聞いたら
テレビで見たらしく「小布施に行きたい」とのこと。
ハワイとか沖縄とか京都とかそういうところでなくて
なんかそんなもんで良いなら楽勝ってことで早期実現。
小布施は私は昨年に出張ついでに行っていたので
そのとき泊まったフレンチレストラン(宿泊付き)をまた利用。
長野新幹線長野電鉄で栗のスイーツでも食べて来るということで。


そして母と東京駅で待ち合わせ、新幹線で長野駅へ。
新幹線の中で母親に「Mさんが長野駅で待っている」と聞かされた。
なんか母、いつの間にかリア充ってやつになってないか。
Mさんというのは母親の大学時代の先輩男性で、亡父の一周忌の
陶芸遺作展のときに長野県からわざわざ来てくれて
母親とツーショットの写真を私が撮ってあげたときに
幸せニコニコ顔が、しわくちゃになったカピバラさん似だった爺様だ。
私が子供の頃に長野県から母あてに年賀状を毎年くれていて
それについて父が「この人は大学生の頃からずっとお母さんのことが
好きだったんだよ、ふふふん。」と勝利者の余裕で
私に解説していたのを覚えている。

長野駅で待っていてくれたカピバラ爺様は
小布施の下調べをパソコンでしてプリントしたものを持って
ニコニコと待ち構えていた。これは母親の老年デートに私が同席するという形。
おお、もうなんでも受けて立つね私は。
ちなみに奥様に先立たれたが孫さん達と楽しく暮らしながら
80才になった今でも新刊本を読んでコラムを書くなどしているという。


カピバラ爺様と母と私とでまずは小布施名物の
栗おこわの昼食。店の前の栗の木にはこのような警告文。
栗、おそるべし。



栗おこわ美味しゅうございました。
カピバラ爺様は、学生時代に一度母を誘って2人で日比谷に
第九を聴きに行った話とか
母が叔母宅に数日間の家出をしたときにお金を貸してくれたとこととか
「これは言っちゃいけなかったかな」とかうれしそうに話す。
いや、私は初めてうかがいましたが今話しておかないと
墓場までの秘密ってやつになっちゃいますから何でもOK。



そして北斎館の見学などしてからカピバラ爺様と別れ
栗の木テラスで新栗のモンブラン美味しゅうございました。



宿、ヴァンベールにて夕食。
母親とフレンチを食べるのは初めてかもしれない。
前菜に信州サーモン、メインディッシュには猪肉。
ワインと合わせて美味しゅうございました。




翌日は途中で猫をかまいながら美術館に行く。




そして、小布施堂で期間限定の栗の和菓子の「朱雀」。
これは期間と一日の生産量が限られていて持ち帰りも不可とのことで
休日は早朝から大変な行列が出来るらしいが
そこは無職の強みの平日旅行なので、あまり待たずに。
この盛蕎麦みたいのが栗を絞ったあれですよ。中には栗餡。
古いどっしりとした日本家屋の座敷で客は全員、注文は朱雀一択。
ボリュームがあると聞いていたので1つを母と半分こにした。
半分でもまだ、昨日のモンブランの倍量はあったね。
美味しゅうございました。


そして長野駅に戻り、善光寺参りなどして帰路。
母親を連れて旅行に行くという、人生で一度はおさえておきたい
イベントが無事できました。