ドッグレッグスを見たよ

下北タウンホールでドッグレッグスの試合を見てきた。娘も一緒に。
なんと私のすぐそばの席に先日辞めたばかりの職場の人1名
(えぐいポスターの渡辺文樹の映画のファン)が来ていてびっくり。初観戦とのこと。


今回もまた充実の試合の数々。
全盲の巨漢レスラーのブラインド・ザ・ジャイアントが
空中を手探りしながら巨体で走り、小柄な聴覚障害レスラー陽の道に迫る。
陽の道はそれを見て避けることはできるが攻撃すると
位置がわかって長い手で捕まってしまう。
目が見えない人と、耳が聞こえない人のコミュニケーションとして
プロレスってとても真っ直ぐなんじゃないか。


ミセス愛人VSプチ愛人が期待どおり盛り上がる。
愛人は重度の脳性麻痺でアル中で女装マニアのおじさんだが
その妻であるミセス愛人と息子であるプチ愛人は全くの健常者なので
このカードは障害者プロレスではないだろうが、
「子ども」と「おばちゃん」は障害みたいなものだし。
数年前にもこの対戦はあって、そのときはプチ愛人はまだ小学生。
お母さんのミセスにハンディをつけての試合だった。
今回はプチ愛人はすでにプチではなく大きな中学2年生。
中2男子が大勢の前で声援を受けながら母親と殴り合い蹴り合うことに
微妙な気持ちになるのはもっともでござる。
とても立派に大きく強く育ったよ。強いお母さんよりも、もっと強い。
父の愛人は随分体が弱ってしまったようだけれど、できればまた断酒して
リングに上がれるくらい元気になって欲しいよ。


そしてメインはサンボ慎太郎VS北島代表。

アンチテーゼ北島は、障害者を容赦なくボコ殴りする健常者。
サンボ慎太郎は、なんか負けそうに見えてもクネクネしながら
驚きの関節技を出して健常者を痛めつける障害者。
どちらも設立からの20年選手で年齢も高くなった。
今日の試合で勝ったほうが引退するという約束。
北島は鬼強かった。サンボはもうダメかと思うところで何度も立ち上がったが
技の炸裂には至らなかった。
客席で見ていて本当に怖くなって固まってしまうくらいの迫力だった。


これで北島は引退になるんだね。
今後は元ひきこもりの虫けらゴローが宣言通り、主力選手となるのか。
実際にゴローは強いが、芸風としてそれはありなのか。
もしゴローが目隠しをしてブラインド・ザ・ジャイアントに勝ったら
そのときが本当の最強レスラーではないかと思うがどうなのか。
次回3月もまた見たい。