娘が就活デビュー

娘は大学の3年生なので、やっぱりこの12月になって
就活サイトに登録してスーツを買って、合同説明会とか行くようになった。
ずっとケータイ電話を持っていない女子大生をやっていた娘も
スマホを持つようになった。
しかし、娘の大学は4年生がまだ就職の内定率が3割くらいだそうだ。
7割が未定なのにもう次の学年の説明会が始まるってどういうことよ。

まだ始まったばかりなので、娘は社会科見学のように
普段は近寄れないような面白そうな会社の説明会に
わりと楽しそうに行っている。放送局とか映画会社とか。
しかし、そういうところが新入社員に期待しているスキルって凄いらしい。
18禁映画の面白いのを作っているので有名な会社だって
映画館でそんな18禁を見るような人ではないような賢そうな娘さん方が
大勢詰めかけていて、質問タイムには皆が一斉に挙手をして
「御社の、北米のニッチな層に向けてコアな作品を売り込む戦略」に対して
今後のアジア方面での展開へのお考え…とか質問するそうだ。
そして会社としては、アメリカの映画館で長く上映されるように
しっかり交渉して売り込める人とかを採用したいそうだ。
「ただボンヤリ映画見てうわあ、おもしろい〜とか言ってる人は
 ダメなんだよう。みんな一体いつからそんなに
 お利口な人になってるんだよう。
 ちょっと前まで普通に高校生だったはずだよう。」と娘はぼやいている。



過労死しそうな人たちの近くには、就活しても
なかなか就職決まらない若者がたくさんいるし。


世の中はどんどん便利になって、
少しの労働でも十分に必要な生産活動はできるようになって
人々は余暇をたくさん楽しんで暮らすって
そんな未来が来ているはずではなかったのかい。