よその家の事情

娘が使いかけた大きなキャンバスや
制作のために用意したまま放置されている大きな画材とか
家を片付ける時の難関になっている。


しかし、娘の高校の同級生のお母さんに聞いたら
まだまだそんなゆるいものではなかった。


その子はとても面白い絵画やインスタレーションをつくる子で
「これもあとで何か制作するときに必要になるかもしれない」と言うのが
口癖になっているという豪の者だ。
実際に使うことももちろんあるが、やはりその数十倍の
他人からは何故捨ててはいけないのかわからない物で家がいっぱいとのこと。
私が一番ウケたのが「エンピツ削りカス6年分」


高校時代からとても熱心に日々デッサンを描いていたその子は
毎日のように自宅でデッサン用の鉛筆をカッターナイフで削っている。
そしてその削りカスは捨てない。
6年間貯め続けている大量の削りカスが
家のあちこちに置かれた箱に入っているとのこと。
もうそうなると「6年も大切に貯めてあるのだから捨てるなんてとんでもない」
と堂々と家庭内で主張し誇っているという。そしてまた日々増える。


凝った作品の材料にしなくても「デッサン修行の6年間分の削りカス展」を
開催してくれれば、私は見に行っちゃうかもしれない。
ちょっとかっこいいかも。