日帰りで帰省

夫と息子とともに、私の実家に日帰り帰省をしてきた。
正月に行って以来だ。実家といえども、私が一人暮らしの後に結婚してから
そのあとで両親が引っ越した家なので、私は住んだことはない家。
そうだ、じゃがたらとか古いP-MODELとかのLPは、その引越しで
廃棄されてしまったのか、今回もやっぱり聞き忘れた。
意外と私の今の家のどこかにあっったりして。我が家の積年の開かずのダンボール問題。
あまりマメに帰省していないせいか、どうも車で行く度に高速道路を降りてから
不思議と毎回のように道に迷ってしまう。
ちゃんと年に数回はきちんと帰省する大人でありたいという気持ちと、
実は自分の実家が苦手なんだよという抑えた潜在意識の合わせワザでそうなるのか。
松本市美術館での草間彌生展に行ったことを自慢するために草間弥生永遠の現在の本を見せびらかそうとしたら、実弟がすでに同じものを持っていた。東京の近代美術館でやった時に見てきたとのこと。
なるほど、会う頻度が少ないが他人ではない。いやそれは知ってたけど。
そして今回感心したのは夫のことだ。
私の実父は老人で病人なんだがその他に、
「常に誰かの悪口を言い続けていないと死んでしまう」という因果な体質らしい。
日頃実父自身が思っている、医師や看護師等への怒り不満論説解説罵詈悪態嘲笑呪詛など、
専門職としての勉強不足努力不足を指摘し呆れ糾弾する自説を浪々と1時間半ほど演説。病人らしい様子とは一転して、大変元気に熱く語る。
それを一人だけで、すっとぼけた顔で穏やかにずっと聴いていてくれたのさ夫は。
私は逃げちゃってすまないね夫。そういう場面で夫は私の10倍以上は神経に体力があるよ。その直後だって神経にダメージを受けた形跡がないんだ。さすが私と好き好んで結婚しているだけのことはある人だ。
実父は大病のためしばらく休んでいた陶器作りをまた再開した。
本当に日本一文句が多い老人だが、良い作品を作る。