草間彌生自伝

無限の網――草間彌生自伝

無限の網――草間彌生自伝

面白い。ガチで面白い。何日かかけて読んだが、
外出先でも「ああ、早く帰って続きが読みたい」と思った程。
少女時代に、拾ってきた材料に、親の目を逃れ便所に隠れてまで大量の作品を描いたこと。
ニューヨークに移った当初、貧乏で市場に捨てられていた魚の頭を集めて煮て食べ、
夜明け前から深夜まで大きなキャンバスに小さい白い水玉をびっしり描き続けた事。
そして、裸・ボディーペインティング等のハプニングというものが
これほど激しいものだったとは。
私は大体1969年前後の各種の思想や運動の熱さを語っているものは、ちょっと退いて
斜めから離れて見るようにしているんだけれども、
さすがにヤヨイ・クサマは、それさえも実に面白い。
何だよ、大勢で着れてその中で乱交ができる服の販売って。
草間彌生って、今年79歳か。
去年、私は彼女の展覧会に初めて行ったのだけれども、
彼女が生きて元気に大きなすごい新作を更にどんどん作っていて
それに自分が間に合ったということはラッキーと思う。