会田誠に行ってしまった
15歳だったら、尾崎豊も「盗んだバイクで走りだす〜」とか歌ってくれるじゃない。
40歳過ぎた中年さんが、日々生活して多少の気持ち的な不適合感みたいな、
いやそんな特に軋轢っていうほどのもんじゃないが、ちょっとした心の肩こりみたいな、
そういう時は、ついこっそり会田誠さんの作品を見つめてしまうことって、
あると思うのよ。白昼堂々と好き、っていうんではなくて。
ということで、今日は仕事を少しだけ早退して
中目黒のミヅマアートギャラリーに会田誠個展「恋の前厄」を見に行ってきた。
作風はですね、簡略に言うと「ヒドイ」もしくは、酷い、非道い。って感じで
期待を裏切らない。
作品数はほんの数点だけで、奥の部屋で「オニギリ仮面」のだれた映像。
「愛ちゃん盆栽」のキラキラの目が合ってしまって、
私は「何というか、いやあ、もう大変ですねえ」と心で話しかけたら、
ただニッコリ微笑み返されたようだった。
入り口の分かりにくい場所の小さい一室だというのに、
結構ひっきりなしに客が次々入ってくる。ダメだろう。みんな。
こんなの絶対見に来たくないって言う人の方が、ちゃんとした人だよ。
少ない展示なのにじっくり見て、映像見ながら、画集や会田誠の記事の出ている
美術雑誌が置いてあるのもゆっくり見る。
帰り道に息子(11歳)に電話して、ちゃんと学校の宿題をするようにとか言って、
お惣菜を買って帰る。ママがどんな物を見るためにキミを留守番させていたかは
秘密だ。
帰宅後、息子と穏やかに夕食をとりながら、テレビでV6の岡田君が
頑張って練習して中国の古典楽器の演奏をするのを「かっこいいねえ」とか
言いながら見る。
こんなに穏やかで幸せに暮らしているのに、どうして会田誠なんか見たくなるんだろう。
- 作者: 会田誠
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なんか「買ったら負け」という気がする。意地でも買わん。でも立ち読む。