お姑様来訪

久しぶりにお姑様がお泊りに来ている。
ときどきネットなどで、観劇などのマナーに問題がある客について書かれたり
していることがあるが、うちのお姑様の武勇伝に比べれば何ということはない。
もう20余年前だが、当時まだお姑様はそれほど高齢ではなかったが、
夫が手伝っていた小さなアングラ劇団の公演を見に来て、
登場した役者が、夫(当時はまだ私の知り合いではない)が実家から持ち出した着物を
着ているのに気づいてしまい
「あら!あれウチの着物じゃない?あら、あんなにボロボロなのに
まあー恥ずかしい、どうしてそんな、まあー」と
公演終了まで大きな声で客席で1人でしゃべり続けるのを、誰も制止できなかった
という劇団内部に語り伝えられている伝説の持ち主。
それほどおおらかで天真爛漫というか、まあ元気な人です。
そして夫はそんなとき目立って逆上もせず、心が少し遠くに旅をする人らしい。


で、そのお姑様は高齢になってきて、新たにいくつかの問題も発生しているが、
いろいろ忘れたりわからなくなったりが増えたのに
夫(お姑様から見て三男)のことが大好きだという気持ちは増量中。
先日夫が実家に立ち寄った際にお姑様が
「マフラーをどこかに置き忘れたか思い出せず困った」と言ったとたんに
夫が自分の巻いていたマフラーをはずしてお姑様にくれた。
お姑様はその感動を今日は何度も何度も何度も私に話す。困った人だが可愛い。