今年も生きていく

正月ですからね、久しぶりに一家4人そろって
私の実家にも行ってきた。
父親は随分体力が弱っている。意識障害も軽くあるようで、
アマゾンで本を買い込んで、みじんこの飼い方だの、野鳥の写真の撮影の仕方だの、陶芸の釉薬だの、チェチェン問題だの様々の事象について調べる意欲は継続しながらも、言っていることがなんだかまとまらない。
うちの家族が行った時には機嫌良く落ち着いていたが、その後深夜になって
呼吸苦が始まり、翌日また入院したと母から電話。
父が数年前に大病をしてから、介護保険を使いつつ母親と弟で世話をしている。私はあまり参加していない。ずるく逃げている。

実家からの帰り道に亡祖母に線香をあげに母方の叔父の家にも寄る。
叔父は祖母が亡くなって独り暮らし。
私たちが行くのは知っていたので玄関は開いていたが応答なし。
室内に入るとキッチンで椅子ごと床に倒れて寝ていた。泥酔。
ガスコンロに火がついたまま。
体を支えてソファに座らせると、れろれろと悲しく亡祖母を讃えて
「線香をあげて行ってよ〜」と。


今年も各自、生きて行く。死なない限り生きていく。

息子(中1)と娘(高2)は、正月は父方の親族集合と母方の実家とで
真逆のテンションに遭遇しつつ、世の中にはいろいろな家があるという
その一端を知っておくが良い。