義姉と振り込め詐欺

半年ほど前に義姉は還付金詐欺に会いかけていた、という話を最近聞いた。
ちょうど義母が亡くなって、義姉は各種手続きなどしていた時期。
「医療費の還付金があります。今日中に銀行で手続きをすると簡単に還付されます。
まず銀行のATMに行ってそこからまた電話ください」と社会保険庁を名乗る者からの
電話を義姉は受けて、素直にATM前から携帯で電話をして、その指示どおりに
「次の画面でそこをクリックしてください。
 その数字を読み上げてください。」と言われたとおりの操作をしたという。
相手は全く「振り込んでください」という言葉を使わなかったので
自分がどこかに振り込むという操作をしかけていることに気付かなかったそうだ。
しかしさすがに義姉も、今自分が読み上げた数字は通帳の残高で
そんなものを人にしゃべっているのは何か変だと心配になり、
ちょうど言われたとおりの次の操作がうまくできず近くにいた銀行員に声をかけ、
振り込み作業完了前にストップしたという。
最近はATMの前では携帯電話は使ってはいけないとか注意書きが銀行にあって
でも振り込みながら確認したいことだってあるじゃんブウとか私は思っていたけど、
やっぱりそういう対策も大事かもしれないと思いましたよ。
そして義姉は銀行員に冷静に「自分で警察に報告して」と言われ、
動揺して震えながら交番に行って警察官に話したら
「ああ、それは詐欺ですねえ」と、全くびっくりもされずにありがちなこととして
のんびりとした感じで対応されたとのこと。
 こんなことが本当に「よくある話」になっているんだ。
義姉や親族と話して一致したのは
「高齢で亡くなった義母なら、むしろ全くひっかからなかっただろうね。」ということ。
「なんか変な電話でお金のことを言われたけど、アタシに自分で機械でやれなんて
ちょっとどういうことよ。誰かなんとかしてよ。アタシわかんないんだから!」と
即座に騒ぎ立てて周囲の誰かに気付かれたに違いなく、しっかりした人よりもむしろ
安全だったに違いない。