父が最大の自慢だったのが
小紋の図案を立体の樹脂版に起こして
それを陶板にプレスして、細かい模様を凸にする技法を
自分で編み出したこと。
模様の凸になっているところは、釉薬がかかりにくいので
粘土の白い色が残って浮いて見える。
釉薬は、黄色いのは黄瀬戸。緑色のが織部。
織部はムラになりやすい。うまくいくときれい。
峠三吉の原爆詩集を皿に。
元疎開っ子。老年に至るまで反戦ポリシーを主張。
大きな皿は、重い粘土をこねてロクロでひける体力があった時期のもの。
右奥の十字架はガンの手術を経て病気老人になってからのもの。
いずれの時期も私とは確執があり、仲良しではない。