娘と競馬と皇居

娘が友達に誘われて、初めて競馬に行った。
夜の競馬場のライトアップがきれいだからということで、
夕方に大井町の駅で待ち合わせすることになったという。
しかし娘は大井町には行ったことがなかった。
あろうことか大手町に行ってしまったという。
大井町と大手町じゃ、一文字違いで大きな違いだが
あいかわらずケイタイを所持していないので公衆電話を探して
自分の間違いに気づかないまま友達に電話したという。
互いに別々の駅にいることに気づかないまま
大井町で待つ友達は「ヤマダ電機」の前にいるよと言った。
娘は大手町のオフィス街で、あるはずもないヤマダ電機を探して彷徨。
そして大手町駅から歩いて数分、
娘は皇居に行き当たった。
しかし娘はそこで、「こんな皇居だの都心のオフィス街だとかの近くには
競馬場なんかあるわけないし」とは考えなかったのが凄い。
「そういえば、競馬には天皇賞というものがあった気がする。
 競馬というものは、皇居を馬が走り回ることなのかもしれない」
娘、そんな発想に陥ってしまったあとで、よく軌道修正して
なんとか大井町に行けたというので感心だ。

生まれて初めて買った馬券が当たって700円が1100円になったそうだ。

帰宅後に娘からのそんな報告を聞いて驚く私に、娘はしれっと
「でもさあ、皇居の庭で馬たちが競走してるところを
 愛子様雅子様が窓から手を振って応援しているのって、ありそうだし」
とかまだ言っている。