水面下での呼吸を知った

先日、用事もないのに仕事を休んだのさ。
もう休まずにいられないわよキーイィッ! 1日休んで金使ってやるわ、
ええと、若い男に散財しちゃうんだからと決心して
スポーツジムで水泳の個人レッスンを受けることにした。
2千数百円で、インストラクターさんが30分間
私1人だけに付きっ切りで泳ぎ方を教えてくれる。
前夜に受付に行ったら、若い青年ばかりのリストを見せられ
この中から選んでくださいという。
なんか、美しい若者を金で買う、キタナイおばばになった気持ち。
そして私は年休をとり、朝からプールに行った。


まずは集団での初心者講習に参加。
平日の午前中のスポーツジムのプールには初めていったけれど
客が予想以上に高年齢で、リハビリというか介護っぽい。
なんか珍しいものを受け入れてもらうような感じでそこに混じる。
インストラクターは客のおばあさんたちが
水からプールサイドに上がるのを手伝ったり、やさしい孫のようだ。
おばあさんたちは皆で仲良しのようで、きゃはきゃはと
喜んでバタ足の練習などして盛り上がっている。


そして集団レッスンが終わると、それに引き続いて
そのインストラクター青年は、私だけの指導の時間になる。
おお、2千数百円で、私1人だけ見ていてくれるのか。
推定で胸囲は1メートル以上あって、さわやかにこやかで
推定年齢23歳くらい。ぴちぴちのつやつやのもりもり青年に
なんかえらく恐縮する卑屈な気持ちに傾きがちな私。
そして30分間、親切に教えていただいてわかったことは
水泳って、水中に顔面浸けているときって
鼻から息を吐いているのが常識だったっていうこと。びっくり。
私は、今までずっと、顔面を水上に出して息継ぎするとき以外は
呼吸は止めていると思い込んでいたのさ。
だから息継ぎまでの間はいつも死ぬほど苦しかったし
限られた息継ぎ時間内だけで吐くのも吸うのも両方は無理だったので
結果、ほとんど泳げない人になっていたのだよ。
いやあ、教わってみるもんだねえ。
しかし、鼻から吐きながら、手はもっと前まで、足はもっととか
そんなにあんた同時にいろいろはねえ、ってことで
まあちょっと今までよりは泳げるくらいになったということです。