新年の所感を版画にした

のほほんとお正月を迎えた。
退職してから丸3ヶ月が経過した。
退職以来メンタルの方も内科の方も通院しなくても全然普通になった。
朝起きて、たいしたことをしないうちに夜になっちゃう感じで
こんなぬくぬくした生活をまだ当面は続けたいので
求職活動すらしていない。


そんな新年の所感を版画に彫ってみたよ。




世界堂で購入した、けしごむスタンプの初心者用セットを使う。
まず、セットに入っているトレーシングペーパーに鉛筆で下絵を描いた。




トレーシングペーパーを裏返して
スタンプ用の消しゴムに被せて少しこすると簡単に転写できた。
彫刻刀で彫っていく。セットには彫刻刀が1本だけ付いている。




スタンプ用の消しゴムは柔らかい。
木版よりも楽にどんどん彫れるが、
細かいところは崩れそうでやりにくい。彫刻刀のせいもあるのか。
そしてこのセットにはスタンプインクも付いている。




スタンプインクの付き具合を見つつ、余分なところを更に彫る。
よし。刷れた。単色だと簡単。



アップにしてみた。



わーい。版画だからいっぱい増やせる。
全然働きたくないという心の状態を表すために
「はたらきたくない」のスタンプを大きな紙にたくさん押して
それで部屋を覆うことだってできるし。



はがきサイズの紙にスタンプしたので、切手を貼れば郵送できるよ。


問題は誰に何の目的でこれを送るのか全く思いつかないことだ。

ニュー尾崎方哉

娘が診断メーカーで初めて作ったよ
「ニュー尾崎方哉」という
http://shindanmaker.com/178452


娘は以前に毎日、尾崎方哉が好きすぎて
大体何をするときも「尾崎方哉全句集」を片手に持っているという
時期があったからね。青空文庫でも読めるし。


名前を入れると診断結果が日替わりで自由律俳句で出る。
方哉の俳句のパーツがシャッフルされて一句につながる。

ちなみに私が本名を入れた場合の今日の結果は
「豆を煮詰める人をそしる心をすて白くなる」 でした。
ちょうど年の瀬らしい句ですね。
新年を迎えるにあたって、私の中の黒い心を清めなさいってことね。


昨日やったときは
「すばらしい乳房だ 淋しい机にいる」だった。
褒めていただいているのか大きなお世話だわい。
これはバストの豊かな女性社員が、節電で薄暗い部屋で
一人で深夜残業してる光景を方哉が俳句にしたようだ。


その前にやったときは
「自分をなくしてしまった泊まりに来てくれ」 だった。
味わい深すぎて泣きそうになるよ。

ついにLPとの別れ

私は自宅の押入れにまだLPを持っていた。
うちのレコードプレイヤーなんてもうとっくの昔に壊れて処分されている。
もう自宅でレコードを聴くことはないんだ。
気に入ってるのはCDになったときまた買ってるし。
しかし、あの大きさのジャケットを手にとって眺めて
歌詞カードだってちゃんと大きいし
ジャケットに帯だってついてたり
そうしたらプレイヤーなんかで聴かなくたって
心で聴くことができるんだよ。うんうん。だがしかし。


中古のレコードって、今もお店で売っていて
若い人とかが、それを結構買っていくという。


私の家の押入れにこのまま閉じ込められているよりも
求めている若い人に渡ったほうが、この愛しいレコードたちは
幸せなのではないだろうか。

LPとソノシートは地元のディスクユニオンに買い取ってもらった。
みんな良いお客さんに買って大切にされますように。


お別れの前に写真を撮った



かつて見ぬ部屋にカルカドール〜


歌詞カードのこういう写真がかっこよかったね



ソリッデェヤアアア!のダンスバージョンのソノシート
千葉のライブハウスで見たときに会場で買った



アトムアトムーアトムーシベーリャー!
本当にこの「アナザーゲーム」の発売は何度も延期になって
その頃のP-MODELの放つ緊張感といえば凍りつくような極低温で。
ドキドキしながら発売を待った。怖かった。
平沢さんとこのまま一緒に凍り付こうと思った。


ジャケットの帯はこんな広告だったのか。
この頃の日仏会館のライブに町蔵が来ていた。
マイクに噛み付きながら痙攣していたような印象でやはり厳しい極寒だった。

歌詞カードはこういう写真だが、これはチェルノブイリの事故よりもずっと前。


これはソロではないが、平沢さんひとりで。
指から植物に何か照射している。


アブナイ感性イケナイ知性とか書かれて、大きなお世話だよ全く。
その真下にこのちょっとうつろな目付きの写真で、これはなんか嫌だ。

歌詞カードは顔の角度を変えて更に照射





これは私が人生で一番繰り返し聴いたアルバムだ。
そしたらこんな人になってしまった。


しかしこの帯の「チンプンカン」とかフザケた感じが非常にむかつく。
本当にこのアルバムは「南極北極強行突破ゆれるひずみ」の列車とか
「石の棺の水門を開け」のシーラカンスとか、ものすごく真面目で
真面目すぎて踊ってしまうものであり、ライブは神経ピリピリだし。

帯を見ても、ライブの回数が多いね。あちこちで次々。



歌詞カードの平沢進師匠、若いよ。


本当に今までうちに居てくれてありがとう
LPさん達ディスクユニオンで良い人に巡り会えますように。

カセットテープの闇

夫は大量のカセットテープを今も保有している。
しかし気づいたら、私もカセットテープを持っていたのだよ。


90分のカセットテープのA面が

IN A MODEL ROOM (紙ジャケット仕様)

IN A MODEL ROOM (紙ジャケット仕様)

P-MODELの1stアルバムをLPからカセットテープに自分でダビングしたやつ。
ピリリリピリリリという音から始まって
美術館に火をつけたり、コレステロールが頭にたまったりする。


そしてそのB面は…さだまさし だった。


ああ、なんか頑張って片付けようとか思ったけど
なんかもう何も見なかったことにして布団かぶって寝たい。


まあ言い訳すると、しょうがないんだよそういうのは。
高校1年の15才なんてそんなもんじゃないか。
もう、いろいろ大変ね思春期って…

しかし、平沢進師匠は現在57才。
さだまさし59才。
どちらもこんなに元気で長持ちではないか。
なんでさだまさしは、平沢師匠とあまり年が違わないのに
そんなに年寄りキャラなんだ。

しかし、もうこの30年間ず〜っとず〜っと
平沢進?誰それ?」と人から言われるのはデフォルトだと思っていたのに
ほんとに特に、ここ1〜2年はすごいよね。
通りすがりの洋服屋内での若者同士での会話で
「好きなのは平沢進っていう人で〜」「あ、知ってる〜」とか聞いたし。
人間、丈夫で長生きすれば良いんだよ。


あと、キャバレー・ヴォルテールのLPをダビングしたやつも出てきた
18才になった頃には、いろいろこじれていた。

YOU TUBEで久しぶりに聞いたら
これ、なんか今聴いてもとても良いじゃないの。


うー。こっちは当時の記憶と違わず本当にお経っぽい。

こんなの夜な夜なヘッドホンで聴きながら勉強している高3女子に言いたい。
「いろいろ思うところはあるだろうが、まあ長生きしなさい」

故お姑様の話

義姉のコンサートの後にちょっとした打ち上げ。
私はあまり会ったことがない、義姉の同級生も親族と一緒の席で歓談。
義姉の同級生は、子どもの頃からよく家に遊びに来ていたとのことで
20才前に家を出てしまった夫よりも、夫の実家について詳しい。


私が夫と結婚する前に、既に舅は亡くなっていたのだけれども
この同級生は元気な頃の舅のこともとてもよく知っている。
私も夫もまだ知らない「舅VS姑」事件も教えてくれた。


舅は書家だった。
掛け軸など書く以外に、映画の関係の仕事が多かった。
映画会社から仕事を受けて、タイトルとか出演者とかを毛筆で書いたり。
そして家庭内では、ちょっとした事件が夫婦間でちょくちょくある。

舅は、いつものように映画の冒頭に映す、出演者名の一覧を自宅で書いていた。
一発で完成という訳にはいかず
気に入らないものを、書き損じとして丸めてゴミ箱に捨てていた。
そのとき書いていたのは、超人気の大物俳優が主演。
お姑様はこっそりゴミ箱からそれを拾ってアイロンをあてて伸ばして
その大物俳優の大ファンであるご近所の奥様に差し上げていた。
これが発覚して舅大激怒。
だが、お姑様は全く悔いることなく「自分が怒られる理由がわからない。
もらった人は喜んでいるのに捨てるなんてもったいない」と信念を曲げず
まだ当時学生だったこの同級生にまで「私の方が正しいのに」と
明るく語っていたという。
しかもまた後日それを繰り返してまた騒動になっていたとのこと。
お姑様は最強。
私はもちろん、夫も知らない話だったが
関係者全員が「いかにもありそうな事件だ」「誰にも止められない」と
大笑い。

お正月が来ても、もうあのお姑様の天真爛漫な激震大炸裂がないから
身内一同は、暴走対応も不要になって盛り上がりには欠けるね。

義理姉が今年も弾いてるぞ

夫と一緒に義理姉のクリスマスコンサートに行った。
義理姉は50代体育会系ピアニスト。
テノール歌手、ソプラノ歌手も一緒に出演。

義理姉はとても働き者で偉い。
音大で講師もしているのにコンサートで全国各地を回っている。
1ヶ月で10ステージ位やることもある。
普通さ、超有名ピアニスト以外は、ロングヘアさらさらの
ドレスから露出のお肌つやつやの20代とか30代くらいの
美人さんが呼ばれることが多いと思うんだけど
義理姉はずっとこのペースでの演奏会開催が続いている。
元気が良くて安心する感じだからかな。
義理姉はクリスマスソングとかリストとかモーツァルトとかいろいろ弾いた。
私は義理姉の弾くリストが力強くて豪快で好き。


神楽坂のホールでの300席のチケットは完全完売。
クリスマスにこうして善男善女紳士淑女が集って
良い雰囲気で穏やかに、歌やピアノを聴いてくれる。
今の世の中で、こういうのは貴重だよね。


演奏終了後は休まずエントランスに出て
お客さんと次々お話して撮影に応じる。
あんなに力一杯弾いた後なのに、本当によく働く。

関羽がやってくるニャア!ニャア!ニャア!


私が今一番好きな漫画は、草花と老女好きの無表情な若者が
3匹の猫に養われて自由に暮らしている漫画のカレー沢薫クレムリン」と
その出張版で東京都写真美術館の広報誌の「ニャイズ」
自分はなんとなく写真美術館のことが特別に大好きだったんじゃないかと
読んでいるうちに思えてきてしまう。
クレムリン(1) (モーニング KC)
クレムリン(4) (モーニング KC)

そしてクリスマスイブである24日には
歌手の小田晃生さんが歌い、カレー沢さんが描くという
関羽の絵かきうた」などのライブ。

これは行かざるを得ない。





恵比寿のガーデンプレイスの電飾
カップル多し。それ以外も結構多し。

写真美術館の展示は「ストリート・ライフ」というのを見た。
100年くらい前のヨーロッパの写真。
町の風景はもちろん、それぞれの階級の人たちのポートレイトが
予想したよりもかなり面白い。これは見て良かった。


複雑な絵かきうたで書かれた「関羽
ちなみにネコちゃんの名前は3匹とも、関羽


これは「暖いけど息ができない服」


ロトチェンコみたいなポスターかっこいい。
逆さ吊りの関羽。かわいそうだが似合う。


関羽の金太郎飴GET

関羽かわいいよ。
満足満足。